萬年橋/北斎や広重にも愛された虹の橋(江東区-小名木川)

ブリッジ

深川を東西に貫く名運河・小名木川の最西端に架かる萬年橋(まんねんはし)です。建立時期や名前の由来は定かでないですが、江戸時代にはその高い橋桁による優美な虹型が町人に愛され、その姿は葛飾北斎歌川広重によって美しく描かれました。松尾芭蕉所縁のスポットも付近に点在する、見所豊富な歴史的名橋です。

さらには、2004年(平成16年)に江東区指定都市景観重要建造物に指定された、江東区4強(橋)の一角です。

 

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萬年橋上からの風景

橋上から西側(隅田川方面)を望む

目の前に広がるのは、小名木川と隅田が交わるT地路(?)。

キラキラと川面が輝く、とてもよい風景。左の奥に見えるのは、現在長期メンテナンス中の清州橋(きよすばし)。この橋を向こう側に渡ると、住所は中央区日本橋中州。“日本橋”と名前が付く住所の中では唯一末尾に「町」が付かない、日本橋エリアの端っこです。

この清州橋は国指定の重要文化財(!)なのですが、現在「長寿命化(!)」の工事中。どうやら、2019年の11月頃に工事が終わる様子。新たに生まれ変わった清州橋を見られるのが、今から楽しみです!

近所と言うこともありますが、隅田川に架かる橋の中で、一番好きな橋です。

 

萬年橋から少し離れてしまいましたね。

 

橋上から東側を望む

西側と打って変わって、こちらの風景は壁。笑

正確には壁ではなく、新小名木川水門です。こちらも最近まで工事が行われいたのですが、現在は終わっています。工事前とどこが変わったのか、よくわかりませんでした!

昭文社制作ビル

ちなみに水門のすぐ隣に見える微妙にスタイリッシュなビルは、「まっぷる」を出版している昭文社の制作ビル。こんなところでガイドブック&地図を作っているんですね~

 

萬年橋がある風景

萬年橋の北側は江東区常盤一丁目、南側は江東区清澄一~二丁目です。

深川エリアでも特に美しい名前をの住所を、この萬年橋がつなげています。特に清澄一~二丁目は相撲部屋が多いなど、江戸深川の雰囲気を色濃く感じられます。

 

橋の構造は下路のブレースドリブタイドアーチ橋です。

アーチは直感的にイメージできますよね。ブレースドリブタイドというのは、鋼の鉄骨アーチの中に三角形のトラスが組み込まれた構造の橋のことを指します。カッコいい…

名前はもちろん、見た目もステキです。特に50m程度のこぶりな橋のため、逞しくも繊細な雰囲気を漂わす構造部分が間近に見えて興奮を禁じえません。歩きながらキョロキョロしてしまいます!

橋の両端からは、隅田川テラスへと降りる階段があり、テラスからはその美しい躯体の全体像が見渡せます。

水門に追って、背景が抜けていないのがもったいない!

浮世絵に描かれた萬年橋

国立国会図書館Webサイトからの転載

歌川広重が描いた「深川萬年橋」。この吊るされた亀のインパクトが強烈な浮世絵は、誰しも一度は見たことがあるのではないでしょうか?

この舞台が、なんと萬年橋の上なんですよね。橋、ほぼ見えないですが。笑

とは言え、江戸時代の萬年橋からの風景や周りの雰囲気は伝わってきます。隅田川は今よりも川幅が広かったのかなーとか、日本橋中州は緑一色だなーとか、それよりなにより富士山が見える!とか。

もう一枚有名な葛飾北斎の「富嶽三十六景 深川萬年橋下」でも、超立派な虹型の萬年橋の橋桁の下にぴょこんと突き出た富士山が確認できます。同じく北斎が隣の高橋を描いた「たかはしのふじ」でも同様に富士山が見えます。

 

現在は全く見えませんが、「ここから富士山が見えたんだな~」と思うと、ここ400年ほどの江戸の変化と発展、そして変わることのないアイコニックな富士山の偉大さをしみじみ感じます。

 

高橋/清澄白河と森下をつなぐ由緒ある名橋(江東区-小名木川)
小名木川にかかる高橋(たかばし)。隅田川から数えて2番目の橋です。清澄通り上にあって、深川エリアをタテにつなぐ重要な橋です。この小名木川の南北で、神社の氏子が「深川神明宮」と「富岡八幡宮」とで分かれます。つまり祭が違います。

 

ケルンの眺めってなんですか

この角度からの景色が「ケルンの眺め」

萬年橋の北端、隅田川テラスへと降りる階段の手前に、「ケルンの眺め」というタイトルの案内板が。

曰く、

ここから前方に見える清州橋は、ドイツ ケルン市に架けられたライン川の吊り橋をモデルにしております。この場所からの眺めが一番美しいと言われています。

とのこと。

このドイツの吊り橋とは、ヒンデンブルグ橋のことですね。オリジナルの橋は第二次世界大戦で消失してしまい、今は吊り橋ではないようです。

かつて“震災復興の花”と呼ばれた美麗な清州橋は、ドイツに由来があったんですね!

工事が終わるのが楽しみです。

 

江東区指定都市景観重要建造物

2004年(平成16年)に、水辺豊かな江東区の特性を保持するために、江東区指定都市景観重要建造物に区内にある4つの橋が選出されましたが、萬年橋はそのひとつ。

建設後50年を経過しているものの中から、以下のような視点で、江東区都市景観審議会で審議された意見を踏まえ、4橋を指定されたということです。

  1. 地域の歴史的景観を特色付けていること
  2. 地域のランドマークとしての役割を果たしていること
  3. 区民となじみが深く、地域のイメージの核となっていること
  4. 外観・敷地の状況等が建設当時の状態で保存されていること

なるほどなるほど。確かに萬年橋はこの条件にぴったり。選ばれるべくして選ばれたという感じですね。

ちなみに萬年橋以外に選ばれた3橋は、亀久橋、福壽橋、東富橋です。

江東区公式サイト|都市景観重要建造物

 

亀久橋/運河にかかるめでたい名前&歴史的名橋(江東区-仙台堀川)
江東区を流れる風流な運河・仙台堀川(せんだいぼりがわ)に架かる、亀久橋(かめひさばし)です。清澄白河のサードウェーブな人気珈琲店が集中する平野と、門前仲町のすぐ北エリア・冬木をつないでいます。南北の親柱にはステキなステンドグラスの装飾が。 

 

 

 

萬年橋付近のオススメスポット

萬年橋周辺は、趣深い歴史的なスポットがたくさん!

せっかく来たならどころか、おでかけの第一目的地になるようなところばかりなので、そこに行くついでに萬年橋にもぜひ立ち寄ってみてくださいね。笑

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平賀源内電気実験の地/エレキテル実験の地は江東区深川だった
エレキテルを修理して、日本初の電気実験をした人物として知られる平賀源内。1776年(安永5年)、ここ江東区深川(現在の住所は江東区清澄1丁目)の地で、平賀源内48歳の時にその実験は行われたということです。現在はポツンと1本、ささやかな石碑が立っているだけですが、両国橋を渡ったこの地で行われた世紀の大実験に思いを馳せながら、周辺を歩いてみました。

 

おしまい

景色 ★★★★

容姿 ★★★★

価値 ★★★★

名橋揃いの小名木川にあっても、ひと際キラメク萬年橋。人通りや車通りもぼちぼちなので(だから路駐が多いけど)、のんびりとじっくりと橋やその周辺を楽しむことができます。これからの見頃は、清州橋の修繕が終わる晩秋でしょうか。


行き方(アクセス):各線「清澄白河駅」から徒歩6分、各線「森下駅」から徒歩8分

 

 

以下、おまけ写真

【プロフィール】
はいかいちゃん

30代後半、東京のどちらかと言えば東側で暮らしている美人姉妹の父。それなりに多忙な仕事と育児の合間を縫って、せっせと街や川辺や密林をはいかいしています。好きなモノやコトは、歩く、食べる、酒、旅、買いもの、本、写真、春秋、建物、007、自宅、妻子

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