江東区を流れる風流な運河・仙台堀川(せんだいぼりがわ)に架かる、亀久橋(かめひさばし)です。清澄白河のサードウェーブな人気珈琲店が集中する平野と、門前仲町のすぐ北エリア・冬木をつないでいます。南北の親柱にはステキなステンドグラスの装飾がきらめいています。
さらには、2004年(平成16年)に江東区指定都市景観重要建造物に指定された、江東区4強(橋)の一角。残りの3強、萬年橋、福壽橋、東富橋も必見ですよ〜。
亀久橋上からの風景
すぐ目の前に、仙台堀川と平久川(へいきゅうがわ)の合流地点が見えます。角にあるマンションは、サニーハウス木場公園ですね。
少し距離が離れていますが、隣に見えるのは末広橋(すえひろばし)、その奥に見える高い柱で支えられているのが木場公園の南北エリアをつなぐ、木場公園大橋(きばこうえんおおはし)です。
この木場公園大橋から眺める仙台堀川はとても美しく、私がとても気に入っている江東区の風景です。
天気があまりよくありませんが、桜の時期は多くの見物客が橋上から写真を撮影しています。
どちらかと言うとお隣の木更木橋や海辺橋からの方が、よい写真が撮影できる気がします。逆に亀久橋は、桜と一緒に橋自体を撮ると、とてもいい感じに見える美人橋(いや、ハンサムか。)と言えるでしょう。
亀久橋がある風景
仙台堀川は、江東区でも指折りの桜の名所。特に、清澄橋から、ここ亀久橋までの750mほど続く川沿い南側の散歩道は“桜のトンネル”と言ってよいほどの華やかです。
舗装はされていませんが、晴れていれば歩きにくさはありません。
近くの人気コーヒーショップのテイクアウトカップを手にした人が、笑顔でさんぽを楽しんでいます。
すぐ南側を走る大通り、葛西橋通りからもその橋梁は見ることができ、思わず近づいて渡ってみたくなるような魅力があります。
亀久橋にまつわるあれこれ
戦前1930年(昭和5年)に建てられ、もうすぐ100歳になろうかという亀久橋。
地域のランドマークとしての役割や、歴史的景観への貢献や建造物としての個性を評価され、2004年(平成16年)に江東区の都市景観重要建造物に指定されました。
ワーレントラスに垂直材を足されている強度が高そうな容貌ですが、そこかしこにアール・デコ的な雰囲気のある装飾がされています。色は少しペールがかったブルー。橋にはよくある色のようですが、どこか少し雰囲気があってステキです。
橋上の歩道には、亀の形が装飾されています。凝ってる。笑
装飾の白眉は、橋両端の親柱上部のステンドグラス。行司の軍配のような形をしていますが、亀の頭みたいな部品が上に付いているような気がしなくもないです。裏には電気が仕込まれており、暗くなると美しいステンドグラスの色が夜道に浮かび上がります。
夜の灯りがともっている画像を掲載できなくてとても残念です。
親柱だけでなく、トラス構造の丈夫にも、ステンドグラスの街灯が。凝ってますねぇ。
江東区指定都市景観重要建造物
2004年(平成16年)に、水辺豊かな江東区の特性を保持するために、江東区指定都市景観重要建造物に区内にある4つの橋が選出されましたが、亀久橋はそのひとつです。
建設後50年を経過しているものの中から、以下のような視点で、江東区都市景観審議会で審議された意見を踏まえ、4橋を指定されたということです。
- 地域の歴史的景観を特色付けていること
- 地域のランドマークとしての役割を果たしていること
- 区民となじみが深く、地域のイメージの核となっていること
- 外観・敷地の状況等が建設当時の状態で保存されていること
亀久橋以外の3橋は、萬年橋(まんねんばし)、福壽橋(ふくじゅばし)、東富橋(とみひさばし)。いずれ劣らぬすばらしい橋です。詳しくは下の記事を読んでみてください。
おしまい
景色
容姿
価値
歴史遺産としての価値はもちろん、その見た目の美しさから地域の住民に愛される亀久橋。清澄白河と門前仲町の両エリアを徒歩で移動する方は、ぜひ少し遠回りしてでも渡ってほしい名橋です!
行き方(アクセス):清澄白河駅から徒歩15分、門前仲町駅から徒歩10分