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採荼庵跡(さいとあんあと)|ここ杉山杉風の庵室から、松尾芭蕉は奥州へ旅立った

採荼庵跡 スポット
スポット

江東区深川一丁目、清澄通り沿いにある採荼庵(さいとあん)は、江戸時代に活躍した俳人・杉山杉山杉風(すぎやまさんぷう)の庵室(あんしつ)です。杉山杉風の本名は市兵衛(いちべえ)と言いました。採荼庵のすぐ脇には、海辺橋があります。

庵室とは、尼や世捨て人の住む粗末な家。ここ採荼庵も、とても小さく簡素な建物だったといいます。といっても杉山杉風自身は困窮していたわけではなさそうで、松尾芭蕉のパトロン的な存在であったとも言われています。

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蕉門十哲としての杉山杉風

採荼庵跡

ちなみに杉山杉風は蕉門十哲(しょうもんじってつ)として、松尾芭蕉の特に優れた弟子10人の一人にも数えられています。蕉門十哲の顔ぶれには諸説ありますが、下にあげる10名とされることが多いようです。奥の細道の旅の同行者、河合曽良(かわいそら)が入っていないのは、私としても意外です。

  • 杉山 杉風(すぎやま さんぷう)
  • 宝井 其角(たからい きかく)
  • 服部 嵐雪(はっとり らんせつ)
  • 森川 許六(もりかわ きょろく)
  • 越智 越人(おち えつじん)
  • 向井 去来(むかい きょらい)
  • 内藤 丈草(ないとう じょうそう)
  • 志太 野坡(しだ やば)
  • 各務 支考(かがみ しこう)
  • 立花 北枝(たちばな ほくし)

この中でも、宝井其角と服部嵐雪がつとに有名で、蕉門の双璧とも言われていますね。

採荼庵から歩いて15分ほどのところに、江東区芭蕉記念館がありますよ。とても雰囲気のよい記念館です。

現在の採荼庵跡

採荼庵跡
清澄通りの向かい側から撮影した採荼庵

現在の採荼庵後には、縁側に松尾芭蕉の銅像が座っています。杉山杉風の庵であった採荼庵のモニュメントとして芭蕉が鎮座しているのは不思議な感じもしますが、松尾芭蕉はここ採荼庵から奥州・奥の細道の旅へと出立したと聞けば納得でしょう。

旅に出る前、現在の常盤(森下駅付近)にあった芭蕉庵を引き払った松尾芭蕉は、しばらくのあいだ採荼庵に滞在していたとのことです。その後、採荼庵で多くの門人と別れを偲んだのちに、隅田川を舟で千住大橋のたもとまでのぼって、北へ向かったのでした。

採荼庵跡

正面からみるとけっこう立派な現在の採荼庵ですが、裏側はこんな感じ。ハリボテですね。笑
よく見ると地面に小さな石造の社がたっています。近づけないので何かは定かでないのですが、なんなのかとても気になります。

採荼庵の位置は、正確には現在の場所ではなく、「元木場平野町北角」にあったと伝わっています。南西方向に140メートルほどのところだと、江東区の公式サイトに記載されています。

採荼庵跡_松尾芭蕉像
緊急事態宣言発令中。マスクをつけた松尾芭蕉像
採荼庵跡_松尾芭蕉像
ちょこちょことマスクを替えるおしゃれで素敵な芭蕉さんと地域住民

住所 江東区深川1-8付近
行き方(アクセス) 清澄白河駅から徒歩6分、門前仲町駅から徒歩5分

近くには見どころ豊富

採荼庵の近くは、味わい深い&おしゃれなスポットがたくさんあります。ぜひどうぞ。

採荼庵のすぐ脇にある、海辺橋です。

採荼庵から徒歩1分のところにある、オシャレ&最高にパンがおいしいベーカリーカフェです。

採荼庵以上にひっそりとある旧跡、小津安二郎監督の生誕地です。

近くにきたら絶対に寄りたい、東京都指定名勝の清澄庭園です!
むしろ清澄庭園を訪れたついでに採荼庵にもお立ち寄りいただくとよいでしょう。

お土産に、食パンかフルーツサンドはいかがでしょうか?

【プロフィール】
はいかいちゃん

30代後半、東京のどちらかと言えば東側で暮らしている美人姉妹の父。それなりに多忙な仕事と育児の合間を縫って、せっせと街や川辺や密林をはいかいしています。好きなモノやコトは、歩く、食べる、酒、旅、買いもの、本、写真、春秋、建物、007、自宅、妻子

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