「巨人・大鵬・卵焼き」なんて流行語が昭和にありました。子供に人気のがあるものの代名詞を並び称したこのフレーズ、今でなら「ポケモン・ヒカキン・ポテトフライ」って感じかな(違うか)。1040年(昭和15年)生まれの大横綱・大鵬は、没するまで長らく深川で暮らし、江東区の名誉区民第一号となりました。横綱大鵬顕彰コーナー、入場無料です。
どこにあるの? |行き方(アクセス)を紹介
「清澄白河駅」から、徒歩3分
横綱大鵬顕彰コーナー(よこづなたいほうけんしょうこーなー)は、江東区深川江戸資料館の一角にあります。
都営大江戸線か東京メトロ半蔵門線で清澄白河駅に到着したら、[A3]出口から地上にあがりましょう。目の前を走る清澄通りを左方向へと進み、対岸奥の清澄庭園のこんもりした緑を脇目に100mほど歩くと深川資料館通りの西詰となるT字路。ここを左折し、さらに100mほど歩くと深川江戸資料館、つまりは横綱大鵬顕彰コーナーに到着です。
深川資料館通りの西詰T字路。写真左側が清澄白河駅方面、正面が深川資料館通り。
なにが見られるの? |優勝杯、手形、髷(本物!)
エントランスを入ると、すぐ右手が大鵬コーナー。
一番手前には小さなテレビで映像も流されていて、ぼんやりそれを見るだけでも結構な寄り道(暇つぶし)になります。
ほんの50年くらい前のことだけど、”日本”という聞いたことのある別の国の出来事のよう。これから50年後はどうなっているんでしょうね。生きているかしら。
いよいよガラスのウィンドウに収まっている展示ですが、目玉の展示はこちら。
内閣総理大臣杯! のレプリカ
そりゃ、優勝杯は場所毎に返還して次の優勝力士に渡されるから本物ではないにしても、こんなところに飾られているくらいなのでそれなりに由緒あるものなのでしょう。”レプリカ”という言葉には似つかわしくない、経年がもたらす貫禄を感じます。なにしろ返還時に作られたとしたら、50年前のものということですからね。持ってみたい。
そして、次。
横綱に推擧す! の書状
これは本物です。品格と力量が抜群。腹にズドンときますね、圧力が。
これって全横綱で同じ文言なんでしょうか。そぎ落とされた内容だからこそ、気になってしまいます。はーすごい。
そして、次。
髷!断髪式の時の髷(まげ)
髷ってこういう感じだったんですね。今回はじめてまじまじと見ました。
鬢付け油でガッチリ固めているからなのか、なにか特殊な加工がされたのかわかりませんが、今さっき頭からとれたような生々しさ。ただの髪ではなく、自分の一部分が取れてしまったような、断髪式でそんな気持ちになるのも想像がつきますね。何gくらいあるんでしょう。
その他、大鵬の手形(意外と小さめ)や数々の優勝カップ(レプリカ)、そして引退までの軌跡がわかる資料などが展示されています。
グッズもいくつかありますが、特に気になったのはバスタオル3,700円。とても欲しいんですが、これで体を拭く気にも、ベランダに干す気にもなれず、保留中です。笑
深川江戸資料館ってどんなところ?
正式名称は、江東区深川江戸資料館(こうとうくふかがわえどしりょうかん)です。江戸時代に関する資料の展示がメインとしつつ、ホールでは寄席なども上演されています。実物大で再現された地下のジオラマはなかなかのものです。こんな施設が、下町にシレッとあるんだから東京ってすごいところだと感じます。
こちらは、受付の様子。グッズもバラエティ豊かにそろっています。手ぬぐいが人気らしい。
有料ゾーンの入り口。ちゃんとしています…
おしまい
フラッと入れるわりに、いざ見始めたら見入ってしまうそんな展示スペース。もはや鬼籍に入った昔の大横綱というのも、なんだかおとぎ話のようで、生々しくなくていいんですよね。まったく記憶がなく、押し付けがましくもない昔話ってとっても素敵ですね。前を通りかかるたびにふらふらと入って、バスタオルを買うかどうか5分ほど迷う、そんな普段使いの憩いの場です。笑
店舗データ
営業時間 9:00~22:00
定休日 第2・4月曜日(ただし祝日の場合は開館)
電話番号 03-3630-8625
おまけ。