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ラムネ温泉館|大分長湯温泉の藤森照信建築は、炭酸泉の家族風呂が最高

ラムネ温泉館 スポット
スポット

温泉県大分の総本山である別府から車でちょうど1時間ほど。知る人ぞ知る炭酸泉の郷・長湯温泉(ながゆおんせん)に行ってきました。くねくねとした往復の山道で家族4人のうち2人が口からキラキラしてしまいましたが、それもご愛敬。のどかな雰囲気、愛すべき建築、楽しい楽しいシュワシュワプチプチ湯。そしてそして、最高に居心地の良い家族風呂。また10年後に再訪したいけど、一緒に入ってくれる家族は何人いるかしら。

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長湯温泉ってどんなところ?

長湯温泉(ガニ湯)

手前にある池みたいなのがガニ湯。丸見え

長湯温泉(ながゆおんせん)は、世界でも指折りのシュワシュワを誇る炭酸泉の湯どころ。大分県の内陸部、久住高原のほど近く、住所でいえば竹田市の中にあります。古くは奈良時代から湯治場として名を馳せた長湯温泉には多くの文人や著名人が訪れたことでも知られています。
特に有名なのは、温泉街に沿って流れる芹川の河原に360度フルオープンで存在する、ガニ湯。開放“感”というレベルではなく、完全に開放状態です。山間部でたまにある野趣とはまた別の、なんとも味わい深い街中公衆露天風呂です。今回は時間がなく未入湯。本当に残念。

ちなみに長湯温泉の炭酸泉を「これぞ、ラムネの湯だぜ」と世の中に知らしめたのは、作家の大仏次郎さん。2014年には「日本の名湯100選」にも、記念すべき100湯目として認定されています。

炭酸ガスが豊富に含まれた長湯の湯は、毛細血管を拡張し血行をすこぶるよくします。疲労回復、皮膚病、リウマチ、神経痛など、多くの症状に対する効能がある、魔法の湯です。

建築家・藤森照信とラムネ温泉館

ラムネ温泉館

ラムネ温泉館

ラムネ温泉館の建物は、路上観察学会の創設メンバーとしても有名な藤森照信(ふじもりてるのぶ)さんが設計しています。特徴的な藤森建築のディテールが、ここぞとばかりに炸裂しています。壁面の焼き杉、焼き杉の間の白い漆喰、屋根の銅板、屋根の先端には松がにょきっと伸びています。路上観察学会の中心メンバーであった赤瀬川源平(あかせがわげんぺい)さんのお気に入りが長湯温泉で、そこから藤森照信さんに縁がつながったということです。

ラムネ温泉館

 

ちなみにラムネ温泉館のロゴは、同じく路上観察学会の南伸坊(みなみしんぼう)さんが手がけています。ほっかりまろやか、伸坊先生らしい愛らしさ100%のイラストです。

ラムネ温泉館

 

家族連れには60分貸し切りできる家族風呂が超オススメ

長湯温泉には、男女にわかれた大浴場に加えて、3つ(4つだったかな?)の家族風呂があります。

大浴場には、42℃の内湯と32℃の露天風呂があります。露天風呂には、サウナルームとシャワールームも併設されていて、のんびりゆっくり楽しむことができます。

ラムネ温泉館(家族風呂)

ですが、私のオススメは家族風呂!

1時間の貸し切りで2000円かかりますが、それだけの価値が十分あります。予約はできず、現地先着順での案内になるので、タイミングよく空いていれば儲けものです。炭酸ガスの泡付きは大浴場に少し劣ると言いますが、32度の“ラムネ温泉(炭酸泉)”と、42度の“炭酸水素塩泉”の2つの浴槽が、しっかりと設置されています。しかも大浴場にはないシャンプーやボディーソープや、ちょっと休める小上がりの桟敷スペースもあります。ドライヤーもあります。

高さの異なる二つの炭酸泉を家族でわいわい行ったり来たりするのは、至極の楽しさ&喜びです。なめらかな壁面や煙突のように一部が高くせりあがった天井など、藤森建築らしいディテールは家族風呂でも楽しむことができます。

ラムネ温泉館

ラムネ温泉館

 

ちなみに通常の大浴場に入る場合の利用料金は、大人500円、小人(3歳~小学生)200円、3歳未満は無料です。とても良心的な価格設定ですね。

ラムネ温泉館

大浴場や家族風呂にいくには、一度建物の外に出て、庭をとってアプローチしますが。この中庭に面した屋根付きの回廊部分にコインロッカーが設置されています。

ラムネ温泉館

敷地内のそこかしこにあるアートピース(ギャラリーも併設)

ラムネ温泉館

木柵で囲まれた敷地内のそこかしこには、印象的なアートピースが設置されています。なかでも一番目立つの犬人間の銅像です。

これは、大分県出身の彫刻家である辻畑隆子氏によるもの。作品名は「オンリーワン」。ダジャレかよ…と思わず突っこんでしまいますが、きっと他にも高尚なコンセプトや理由があるのでしょう。

ラムネ温泉館

ダジャレ越しの大浴場建屋です。中央下に小さく見えるのは飲泉所。炭酸泉の源泉をごくりといきましょう。

ラムネ温泉館

 

さらに、受付建屋の中には、アートギャラリーも併設されています。随時開催されている企画展スペースと、ラムネ温泉館の長い歴史や由来を感じることができる常設展覧ペースがあり、とても豊かな空間です。2階常設展スペースの奥から見下ろすラムネ温泉館は、なかなかよい眺めです。

ラムネ温泉館

ラムネ温泉館

 

ラムネ温泉館グッズ、ラムネとタオルを買ってきた

ラムネ温泉館は、オリジナルグッズも充実しています。伸坊先生のキャラクターがプリントされた各種グッズが人気のようです。

私が購入したのは、タオルとラムネ(!)。ラムネにもしっかりキャラクターがいました。

おしまい

ラムネ温泉館

ひなびた温泉街で異彩を放つラムネ温泉館は、別府からはるばる1時間かけてくる価値のある立ち寄り温泉でした。オンリーワンの炭酸泉、オリジナリティあふれる建築、ほてった身体を休ませるのにぴったりのアートギャラリー。かわいいネコちゃんもいます。

長湯温泉には、他にも坂茂さんが設計した「クアパーク長湯」や、象設計集団がてがけた「御前湯」など、個性的な温泉館がちらほら。河原のガニ湯もあわせて温泉巡りや建築めぐりを楽しめる、丸一日かけて楽しみたい最高の温泉郷でした。

スポットデータ

営業時間 10:00~22:00

定休日  毎月第1水曜(1月と5月は第2水曜)

電話番号 0974-75-2620

利用料金 大人500円、小人(3歳~小学生)200円、3歳未満無料、家族風呂1時間2000円

 

おまけ写真

ラムネ温泉館

外廊下の天井につるされた行灯

 

ラムネ温泉館

ラムネ温泉館の建物と1本通りを隔てたところにある、広々とした駐車場

 

ラムネ温泉館v

受付とアートギャラリーが入っている建屋

 

【プロフィール】
はいかいちゃん

30代後半、東京のどちらかと言えば東側で暮らしている美人姉妹の父。それなりに多忙な仕事と育児の合間を縫って、せっせと街や川辺や密林をはいかいしています。好きなモノやコトは、歩く、食べる、酒、旅、買いもの、本、写真、春秋、建物、007、自宅、妻子

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