江東区の大横川(おおよこがわ)に架かる黒船橋(くろふねはし)です。上を走る道路は、東東京を南北につらぬく清澄通り。橋のすぐ北には門前仲町の大交差点、南へ直進すると佃〜月島〜勝鬨と、東京都中央区の下町臨界エリアというロケーションです。桜の時期の景色は、東京でも最高クラスの良橋です。
黒船橋からの風景
橋の上から西側を見たところ。ここから左側(南側)にググッと湾曲しており、さらに川にしなだれ落ちる桜に隠され隣の越中島橋(えっちゅうじまばし)は半分くらいしか見えません。
橋上から東側をみたところです。運河もまっすぐ、空にもぬけ感があってとても素敵な眺めです!
隣に見えるのは石島橋(いしじまばし)ですね。
ちなみに、黒船橋の上から見た清澄通りの南北はこんな感じです。
こちら側が、端から見て北側。徒歩2分ほどで門前仲町の大交差点にぶつかります。清澄通りは少しだけ左に曲がっていますね。正面突き当たりあたりに、首都高速の高架も確認できます。
こちらが南側。まっすぐつながる気持ちの良い片側3車線の大通りです。正面最奥に見えるのは、晴海あたりでしょうか。
黒船橋がある風景
ちょうど橋の上を都営バスが走っています。絵になりますね。
隣の石島橋の上から黒船橋をながめたところです。とてもシンプルな橋なので存在感はあまりありませんが、奥に見える高層ビル群の眺めを邪魔することがなく、結果として周囲の景観にとても貢献しています。さすがです。
黒船橋の由来や歴史、周辺のスポットなど
“黒船”というと、すぐにペリーを思い浮かべてしまいますが、黒船橋の由来とは関係ありません。どうやら、すぐ近く(江東区牡丹)にある黒船稲荷神社にちなんで命名されたという説が有力のようですね。
橋の上には備え付け(セメント)の舟形花壇があります。せっかくなら真っ黒に塗ってくれればいいのに、と思ってしまったのは私だけではないはずです。笑
橋の北詰東側には、火の見櫓のモニュメントが建っています。
かつて門前仲町の交差点付近にあった火の見櫓を模したものとのこと。江戸時代に富岡八幡宮の門前町として大いに賑わった街にあって、火の見櫓はかなりの重責をになっていました。そんな街の人々の火の見櫓にたよる想いが、今もこうして受け継がれ、形に残っているのは面白いですね。
橋のそこかしこには、火の見櫓モチーフのデコレーションが見られます。
橋の南詰西側には、戦災殉難者慰霊之碑が、ひっそりと設置されています。いつ通りがかっても綺麗なのは素晴らしいことだと思います。
おしまい
門前仲町の代表する橋とは言えないけれど、この地域を支える縁の下の力持ち的な黒船橋。片側3車線を南北に渡す重量級。これからもずっと、黒子としての重責をかつての火の見櫓のように果たしていくのでしょう。これからもどうぞよろしくお願いします。
景色 ★★★★
容姿 ★★★
価値 ★★