2020年3月、清澄白河と門前仲町のちょうど中間あたりにオープンしたB2(ビースクエアード)。正確にはBの2乗(Bの右上に小さいに2)と書く新店は、“ベーカリー工場とコーヒー焙煎工場が一体となったインダストリアルカフェ”です。とにかくパンとコーヒーのマリアージュを追求し尽くした結果、とんでもなくハイレベルなお店ができあがりました。休日のブランチをここで食べれば、そのあとは素晴らしい1日になるでしょう。とにかく美味しい。
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B2(ビースクエアード)ってどういう意味?
最初は読み方がわかりませんでしたが、B2(正確には、Bの二乗)と書いてビースクエアードと読みます。その意味は、公式サイトに丁寧に書いてありました。
美味しいブレッド「BREAD」と美味しいコーヒー豆「BEAN」のマリアージュを、お客様に楽しんでいただきたい想いを込めた会社名「BREAD & BEAN」。そのDNAを継いだブランド名の「B2」。
公式サイトから転載
ブレッド(BREAD)とコーヒー(BEAN)の相乗効果を現した店名ということですね。まさに宣言通り、店内にはベーカリー工場とコーヒー豆の焙煎工場があり、いつ入っても香ばしいニオイが立ち込めています。最高に贅沢な香り…
パンの種類はオーソドックスなバゲットやクロワッサンから、変わり種の惣菜パンまで、バラエティ豊かに揃っています。パンもコーヒーも、選ぶ楽しさがあるお店なので、ぜひとも種類が豊富な平日の午前中に訪れて欲しいです。
ビースクエアードの店内は、パン工場と焙煎工場が共存するインダストリアルな空間。天井も高くとても開放感があります。エントランスから入ってすぐのところに美味しパンが並び、右手は工場エリアに、左手はイートインエリアにつながっています。
イートインエリアはあまり広くなく、壁付のベンチシートに小さなテーブルが備え付けられています。窓際のカウンターも含めて、15席くらいあります。屋外にもベンチがあるので、ちょっとした休憩はそっちも便利です。
ここで、一番最近食べて、最高においしかったものを紹介します。笑
クロワッサン生地のシナモンロール(302円)です。ちょっと高いなーと思いながら買いましたが、これが最高に美味しかった。甘いチーズクリームが上にのっています。
一応フォークがついていますが、手で持ってガブッと食べた方が圧倒的に食べやすいです。その代わり、一瞬で食べ終わってしまいます。寂しい…
B2のオススメパン5選!私の好みですが
完全に自分の好みですが、B2で絶対食べて欲しい&行ったらついつい買ってしまうパンを、絞りに絞りこんだ厳選5つを紹介します!どれも最高です。
5位 バゲット(280円/税別)小麦粉の香りが匂いたつ!
第5位は、バゲットです!シンプルながら、こだわりにこだわった素材からなる超ハイレベルな一品です。石臼で挽いた小麦粉を使用し、発酵につかうのはフルーツを使用した天然酵母のみ。噛めば噛むほっど味がする、バリっとモチっと美味しいお食事バゲットです。我が家のバターチキンカレーにもベストマリアージュ。美味しいです。
そして、各メニューについている解説がすごいんです。簡単な特徴の説明はもちろん、[食感][味][焼き加減]が定量的に示され、小麦粉の種類やその生産地まで事細かに明示されています。かなりマニアック…
バゲットのわきに横たわる大物たち。サンドイッチにぴったりのパンがそろっています。下にはドーナッツ。
4位 トウモロコシのクロックムッシュ(380円/税別)品の良い甘味が口の中に充満
第4位は、トウモロコシのクロックムッシュです!まず見た目が最高。平たいパンの上に隙間なく並ぶキラキラと輝く黄色いコーン。これだけでもう口の中に涎が溜まり出します… 上にのっているのはディルのように見えますが、メニュー紹介には「パセリをトッピング」と書いてあります。
このパン、最初見た時はわからなかったんですが、クロックムッシュです。半分に切るとよくわかりますが、しっかりとハムとチーズが挟み込まれています。複雑なソースが絡められ、お腹がすいた休日の朝にぴったりのメニューです。一見とても濃厚にも見えますが、これが意外とさっぱりとした食べ心地。コーンの甘さを引き立たせるためか、そこまでチーズとソースの主張は強くありません。これがまたコーヒーに合うんですよ。
3位 ベーコンバルサミコ(380円/税別)サクッ&ジューシーに効く、ほどよい酸味
第3位は、ベーコンバルサミコです!私はベーコンエピが大好物なんですが、その上位互換的なメニューです。パンとベーコンの間に適度な空間があるからか、口に含んだ時の食感がとてもよく、パンの味とベーコンの味がそれぞれ戦いながら喉の奥に滑り込んでいきます。パンの上に少量かけられたバルサミコソースがとても良い香りで、食欲を刺激してきます。これは絶対に食べるべき&買うべき。
酸味が強めのコーヒーにとてもよく合います。
2位 クロッカン(190円/税別)キャメル&ホワイト、魅惑のツートーンは酒にも合う…
第2位は、クロッカン!クロッカンとはフランスの焼き菓子のことですが、私がみたことあるものはもっと素朴でごつごつとした雰囲気。B2のクロッカンは、粉砂糖のデコレーションも鮮やかに、大人のお菓子といった雰囲気です。説明書きによると、クルミ入りのクロワッサン記事をキャラメリーぜして固めたとのこと。包丁でも結構力を入れなければきれないほどの固さですが、ザクっと噛むとほろっと崩れて口の中にほどよい苦味と甘さが広がります。見た目通りの“大人の味”…
コーヒーにはもちろん合うけれど、我が家の用途は酒の肴。深夜、サントリーの角で濃いめにつくったハイボールと一緒に食べるクロッカン。「007 スパイダー」を観ながらのハイボール&クロッカンは至福のひと時。ぜひ試してみてください。笑
1位 ハムチーズクロワッサン(280円/税別)完璧な食感、完璧な塩け、完璧なB2
第1位は、ハムチーズクロワッサン!ハムチーズクロワッサン!いつも秒殺してしまうので単品写真がありませんが、上の写真の中央に写っているのがハムチーズクロワッサン様です。ちなみに左はパン・オ・ショコラ、右はクロワッサンです。フランス産の小麦粉と北海道のバターを使用した最高のクロワッサンに、大山ハムとグリュイエールチーズが挟まっている逸品です。
このハムチーズクロワッサンの中には、すべての幸せが入っています。出来立ても美味しいし、冷たくなってからも美味しいです。最初の一口目も美味しいし、最後の一口も美味しい。
文句なしの、私のビースクエアード第1位です!ぜひお試しを。
おまけ 惜しくも選にもれた美味なパン フルーツサンド、サンドイッチ、カレーパン…
ぜいたくー!なフルーツサンド(500円/税別)。こちらのフルーツサンドは食パンではなく、美味しさ折り紙付のサンドイッチに挟むスタイル。ちょっと食べにくいけど、口の中につめこめば味は最高です。季節のフルーツなので、中身は変わるんですね。いまは春のはじめなので、メインはやはりイチゴです!
調理サンドイッチも種類豊富です。値段が600〜800円とかなりお高め。中に入っているこだわり素材をみれば、納得せざるを得えません。はさんでいるパンはなんなんでしょう?とても柔らかいので、パンだけでも売っている高加水のコンプレが多いのではないかと思っています。
個人的なオススメは、チキン&アボカドのサンドイッチです。
見た目からはまったく何か分かりませんが、カレーパンです。牛すじ煮込みカレーパン(320円/税別)は、デュラム粉を使っているのだとか。じっとりとして味わい深いパンの中に、うすーく牛すじカレーが入っています。買った翌日に食べた妻が、「二日目でもしみじみうまい」と仰っておりました。
B2のコーヒー
B2のもう一方の主役、コーヒーについても紹介します。パンと最高のマリアージュをはたすべく、こちらも凝りに凝った本格はのメニューと提供方。
レジカウンターにあるメニューです。
一番シンプルなドリップコーヒーが480円。その他もだいたい480〜700円という値段設定。駅前のコーヒーチェーンなどと比べるとかなり効果ですが、コーヒーの街・清澄白河ではごく一般的な価格帯です。しかもこちらは自家焙煎のフレッシュなBEANをその場で味わえるわけですから、むしろリーズナブルと言えるかもしれません。るるぶKidsドリンク(各150円)があるのも嬉しいですね。
ドリップコーヒーを頼むと、レジカウンターのさらに奥にあるバリスタカウンターに移動して、コーヒー豆を選びます。
この日に選べる豆は全部で8種類ありました。パナマ2種、ケニア1種、コロンビア1種、エルサルバドル1種、グァテマラ1種、ニカラグア1種、オリジナルのウィンターブレンドが1種です。
原産国と農園、焙煎方法に運送方法(!!!)など、それぞれに極めて詳細な解説があります。パンに負けず劣らずマニアック‼
今回私が注文したのは、TinRivers,KENYYA(ツインリバーズ,ケニヤ)のシングルオリジン。二つの川に挟まれたコーヒー農園で栽培された豆で、オレンジやブラックベリーを思わせるジューシーな酸味とミルクチョコレートのようなコクが特徴です。とてもおいしい。
注文する際にも説明を受けたのですが、いざ席まで持ってきてもらった際に、こんなさらに詳細な説明シートまで一緒に渡されました。マニアック…
ちなみに、[PROCESS(プロセス)]は精製方法。摘んだコーヒー豆を、どのように精製したかということです。ウォッシュドというのは、豆を水槽にいれて発酵・洗浄したということ。サンドライとあるので、その後は天日干しで乾燥されたようですね。
[VARIETY(バライエティ)]というのは品種名のこと。SLというのは、ケニアにあったコーヒー研究機関(Scott Laboratories)の頭文字がとられたもののようです。知らんがな…
そして[ALTITUDE(アルティチュード)]は標高。1500m~1600mの高地で栽培されたという意味ですね。なんのこっちゃ…
とにかくとんでもなくこだわりぬかれて、清澄白河までたどりついたコーヒービーンズたちなのだと意識せざるを得ないプレゼンテーション!
提供されるカップ&ソーサ―は、もちろんORIGAMI(オリガミ)。コーヒー通の間では有名な、バリスタの願いから生み出された、コーヒー専用の食器です。
バリスタにとっての実用性と頑丈さ、そしてコーヒーを美味しく飲むために計算しつくされたデザインが特徴です。出ていた時は、「やっぱりか」と思いました。笑
ちなみに生産地は美濃、日本のメーカーです。
コーヒーグッズやアパレルの物販もあります
パンとコーヒー豆はそれぞれテイクアウトができますが、それ以外の物販も充実しています。おいしくコーヒーをいれるための各種グッズ。そのほか、シュガーやチャイや紅茶なども売っています。
さらに、トートバッグやTシャツも!確かに、ここまでこだわりにこだわったお店なので、熱狂的なファンが登場してもおかしくない気がします。というか、もしかしたらもう結構いるのかもしれませんね。私はまだ買っていません。笑
ビースクエアードの店内
“ベーカリー工場とコーヒー焙煎工場が一体となったインダストリアルカフェ”と銘打つB2は、なるほどインダストリアルな雰囲気。モノトーンの中にビビッドなイエローがきいたインテリアと什器類。鈍く光るステンレス製のさまざまなツール類。
ここで美味しいものが生まれている。美味しいものが食べられる。そうした期待を訪れる客に感じさせる刺激的な空気が満ちています。
おそらくこれからまだ進化し続けるだろうB2(ビースクエアード)に、注目し続けていきたいと思います!
店舗データ
営業時間 9:00〜18:00
定休日 なし
電話番号 なし